若者を育てる
脚本家養成講座には、24歳から46歳まで、年齢も職業も
まちまちの受講生がいます。
皆一様に「プロになりたい」ということで通ってはくるものの、
提出の度合いはまちまち。
いかに「なりたいか」という思いの強さが時間のやり繰りにも影響
してきます。
私自身が、仕事じゃない文章が遅いので、書きたいけど書けない
凡人(あえて)の気持ちはよくわかる。
でも、それじゃダメ。
がむしゃらに勢いだけでもいいから書きたくて書きたくてたまらないという
情熱がある人だけが上へ行ける。これは年齢は関係ないです。
今期のクラスにもそういう子がいて、書いてくるものはリアリティーがなかったり
穴もたくさんあるんだけど、とにかく勢いがある。
そして、書いてくる量が尋常じゃないから、いつの間にか「量が質を凌駕」
している状態になっている。
こういう子は、もう重箱の隅を突つくような指導はせずに、大枠の進み方、
勉強の仕方、プロとして何が必要かだけを示すようにしています。
たぶん一度世に出てしまえば、あとはトントンと行けると思うから、個性を大事
にしてほしいので。
逆に全然書いてこない受講生には、特にお尻をたたくようなことはしません。
お尻をたたかれなきゃ書けないようじゃ、プロにはなれない。
あなたが書かなくても誰も困らないということ。
そこは義務教育の学校との大きな違いだと思います。
私自身書くことの学校やセミナーにはいくつか登録していて、座学だけで実践が
できていないものもたくさんあります。
それは自分に甘いから。
だからこそ書けない気持ちもわかる。
そして、その結果も。
いずれにしても若者たちを見ていると、自分にすべて跳ね返ってきて、
勉強になります。