「百物語」第二十三夜
白石加代子「百物語」シリーズの第23夜を観て(聞いて)きました@亀有りりおホール。
足立区から引っ越しても、りりおホールの会員でありつづけているのは、ひとえにこの「百物語」のチケットを優先予約でゲットするためだけです。
かれこれ10年になるでしょうか。
もう80話を超えたそうです。
今回の作品は1本目が朱川湊人『栞の恋』。
昭和40年代の商店街が舞台で、衣装は赤いセーターにチェックのスカート、ソックスにサンダル履きという酒屋の23歳の娘さんの設定です。
白石さんが演じるとホントに23歳に見えちゃうからすごい。
かわいらしく、そしてラストがとてもせつないお話でした。
よかった。
2本目は夢枕貘の陰陽師シリーズより『首』。
衣装はガラリと変わって、この新作のために新調したという着物。
話の内容に見事にリンクしてました。
私は最前列のど真ん中の席で、手を伸ばせば届きそうなほど近く。
着物の前面には薄紫の地に描かれた草原に黒い蝶が一匹飛んでいる図柄だったのですが、その下にチラチラ見え隠れするある絵……これが気になって仕方なかった。
それは雨ざらしになったドクロ。
『首』は文字通り打ち首になった生首が肉を求めて飛び交うというおどろおどろしい話。
クライマックスでは、裾をサッとさばいてドクロを見せる趣向。
迫力でした。
が、ドクロの図柄というのは実は魔よけなんだそうで。
白石さんの朗読を聞きながら、私の頭の中では、安倍晴明が鮮やかにその端麗でクールな姿で浮かび上がってきていました。ああ。ため息。
2本とも堪能した夜でした。
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