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2004年9月

2004/09/30

心+亡=忙

健全な魂は健全な肉体に宿るのだとしたら、私の魂は今モーレツに邪悪だと思う……。疲れ過ぎてヨレヨレ。しかーし。だーれも同情してくれないのである。なぜなら締め切り破りもこれもウン十回目。しかもつらいのはスタッフ全員が同じだから。多分肉体的にどっちがつらいといえば、パソコンの前でヨレヨレになっている私より、寒かったり暑かったりする現場の役者さんやスタッフの方がよほどつらいだろう。おまけにこんなに追い込まれているのも、もとはといえば、自分の筆が遅いからだし(涙)。
せめてもと同時に作業を進めているEちゃんとメールでなぐさめ合っている……。くう。

脳がよく働くようにと、こまめに水分を摂っている。それもなるべくコーヒーなんかじゃなくてミネラルウォーター。脳味噌を動かすのは炭水化物だけと聞いて、ダイエットも忘れてパスタやおコメに手を出している。あとがこわいけど。
明るい話題がなくてすいません。

2004/09/29

鶴の恩返し

海外旅行に行く前の宿がわりにやって来た母。仕事に追われる私を見て「あんた、そのカッコなんとかしたら」とのたまった。起きてから寝るまでおんなじヨレヨレTシャツ(このヨレヨレってところがポイント。ラクチン)にヨレヨレジーンズ。おまけにスッピン。今に始まったことじゃないが、繁忙期の女子ライターなんてみんなこんなもんだ。(一応同業女子にリサーチさせていただいたところ似たようなものと判明)開き直っている場合ではないが。もーまさに「仕事している姿は絶対見ないでね」の機織りする鶴状態。……この話題は前にも書いたことがあるな……。すみません。

どうもハードスケジュールだとカッコばかりか性格まで悪くなるようだ。今日やってきた換気扇のフィルターの会社の営業マンに思い切り毒づく。というのも、2カ月以上前に別なモノを売り込みにやってきて、フィルターのことを聞いたら「調べてきますねー」といったきり電話一本寄越さなかったのである。完全に忘れていたらしい。そして、先日またまた別なものを売り込む電話があったので、「それ以前にこの前頼んだ件はどーなってんのよ」とクレームして、今日担当者がやってきた、というわけ。「申し訳ありません」と謝る営業マン(ちなみにその忘れてしまった人ではない)に「いいのよ。おたく、いつものことですものね。そういう会社なんでしょうね。あなたの会社にはもう何も期待してませんから」云々とそこまでいわんでも……というくらいたまりにたまったクレームを優しく言う私。
でも、昔営業をやっていた私にしてみれば、客のリクエストをあっさり忘れるという神経が信じられない。しかもこの会社は今までにも何度も何度も同じことをしているのだ。きっとそういう社風なんだろう。マンションができた時からの設備全般を扱っているので、そのまま使っているが。

さて。手ぐすねひいて待っていた私は、ヨレヨレのままか……というと、そうではなくて、ただそれを言うためだけに着替えたのである!やっぱりヨレヨレだと強いことも言えないもんね。キラキラのラメが入ったカットソーに。やっぱりカッコから入るってあると思う。

締め切りツライ……カラダもこわれそうだが、家庭もコワレそうな今日この頃。

2004/09/27

コードレスマウス

さすがに疲れが澱のようにたまってきて……こんなときのささやかな楽しみといえば、食べることとインターネット……。で、買ってしまいました。コードレスマウス。新聞に出ているのを見て、インターネットショッピングでササッとゲット。あるのは知ってたけど、単に尻尾のないマウスなのかと思ってたら違うのね、最近のマウスって。ブラウザーの戻る・進むボタンがついているのがなんといっても便利。さらに横スクロールとかズームとか開いているソフトの一覧がワンタッチボタンになってたりとか。それにボールじゃなくて、センサーなので、マウスパッドがいらなくなり、机の上が大分すっきりした。受信はUSBに差し込むだけでオッケー。途中にコーヒーカップやお菓子やはたまた猫が寝てても問題なく感知する。乾電池で3カ月もつのと充電式で21日もつのとどっちにしようか迷ったが、乾電池式にする。右手にピッタリに合うように作られている割りには、少し大きめ。男性の手だとピッタリかも。でも、なかなか快適。こんなことでささやかな幸せを感じている。

2004/09/26

「ため息の時間」唯川恵

すべて男性主人公(つまり男性目線)の短編集。特別なシチュエーションはないけど、どれも生きること、恋することの哀しさが出ていてよかった。一番印象的だったのは、浮気を続ける夫に何も言わず尽くし続ける妻の話。それはまるで気持ちを取り戻そうとしているかのようで、夫はそんな妻を哀れみこそすれ顧みようとはしない。そして、1年たったとき、あっさりと出て行く。夫はこれ幸いと若い妻と再婚するのだが……若い妻は前の妻とは違って家事一切が全然ダメ。そのとき初めて知るのだ……あの1年こそが妻の最大の復讐だったのだ、と。
これってちょっと前に別の作家で似たような小説を読んだばかり。古女房に愛想が尽きて新しい恋に走ったものの、結婚してみれば、「生活」という基本は古女房こそが最高だった、と。
実際よくある話なんだろうと思う。世の中の浮気をしている男性は、恋と生活を量りにかけてみるべきかも。
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2004/09/24

待機

昨日の午後にとりあえず原稿をアップして、今日は束の間の休息。肩と腰がエライことになっているので「なんとかしてください」と鍼へ。腰は「石ころつまってる」状態だそうで。こればっかりは職業病なので付き合っていくしかないけど、筋トレ次第では肩凝り知らずのカラダになれるらしい。余裕ができたらトレーニングするぞ!

すでに収録が始まっているので、監督たちは23時過ぎまでカラダがあかず、それまで待機。23時から電話打合せなのだ。離れているので仕方ない。ホントはテレビ電話などあると便利なのだろうけど。でも、そしたら、ちゃんと着替えてメイクしなきゃいけないから(相手がこわがるから)やっぱりヤだな。

ホントこの仕事をするようになってから、きちんとしたカッコをすることがなくなった。まだ前の仕事(速記者)と掛け持ちだった時は、現場から打合せに行くこともあったのでスーツも着てたのだけど、今やワードローブにスーツはない!(いばるな)打合せはほとんどジーンズ。某脚本家の女性は「打合せにジーンズなんてもってのほか。私は必ずスカートだ」とおっしゃっていたが、空調やら動きやすさやら相手(大抵キタナイカッコである)に合わせるとジーンズが一番ラクチンなんである。いいオトナなので、せめてバッグやらアクセや靴などはマトモなものを用いるようにはしているけど。

画像がないとさみしいので。こいつが朝必ず起こしにくる猫。
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2004/09/23

2004貞水夏舞台

人間国宝・一龍斎貞水の「夏舞台」を聞きに行く。しかし、締め切りがあり、前座の一龍斎貞友さんの部分は聞き逃す。人気声優でもある彼女の高座はおもしろいんだけどな~。
さて。今日の出し物は「四谷怪談」。とはいえ、ストーリーはよく知られている「東海道四谷怪談」とは全然違う。もうちょっとワイドショー的というのか、下世話というのか、基本的に婿に入った伊右衛門に邪魔にされ……自分を追い出すことに加担したヤツやら後妻やらに復讐するところは同じだけど、パーツが同じなだけで話の流れが違う。
ストーリーの運びがやけに簡単だなと思ったら、なんと昔は20日もかけて語ったものをほんの1時間半ぐらいで語るのでダイジェストになっていたのだそうだ。

それにしても貞水さんの迫真の語り。さすが人間国宝。引き込まれる。緩急のつけ方というか、本編を語る時とふと現代に戻ってきて解説をつける時の声の使い分け。見事としかいいようがない。今回は伊右衛門がお岩の亡霊に抜き身を振りかざしていく場面では実際に貞水さん片袖脱いでの大立ち回りがあってちょっとビックリ。
本人いわく「伝統話芸ではなく大衆演芸」とのことだけど、これぞエンターテイメントの基本だと思わされる。
一年に一回の楽しみ。ずっとお元気でいてほしいもんだ。

2004/09/22

猫タイマー

どんなに締め切りが迫っていても、寝る時は寝る!そうじゃないと長丁場、カラダとアタマが持たない。最近一番つらいのは、目ざましで起きなきゃいけないこと。例えば、新幹線の時間が迫ってるとか、少ない睡眠から無理やり目覚める時だ。でも、ふだんは目ざましかけない。疲れ果ててベッドに入ると、忙しい時は3時間と決めたら3時間で目が覚める。緊張感があるとこれができる。ヒマな時は際限なく寝てるけど。
それと、私には絶対寝過ごさないタイマーがあるのだ。それは猫。ご飯くれ~と起こされるのがイヤだから、寝る前にてんこ盛りにしておくのに、なぜかニャアニアと起こしに来る。それも2番目の女の子のアリーが。なんかヘンだと思って観察していると、私がベッドに入ってかっきり6時間たつと起こしに来ることが判明。3時に寝れば9時、1時に寝れば7時。まあ6時間も寝るとちょうど気持ちよく起きられるくらいなので、二度寝せずに済む。結構便利。

2004/09/20

帰ってきた

2カ月ぐらいになくしてしまったシトリン・クォーツの指輪の修理が終わり戻ってきた。縁起物でつくったものだけに、スッポリ石だけなくなってしまった時にはショックだった。当時やってしまったひどい捻挫やら何やらで「身代わり」になってくれたのだ、と無理やり思い込もうとしてみたけど。
とっても親切なショップで、全く無償で交換・修理してくれた。同じ大きさの石がなかなか見つからなかったのを根気よく探してくれて、前より大きな石になって帰ってきた。

シトリン・クォーツは私は誕生日・生誕地から計算して出してもらったラッキー・ストーン(仕事における)。だから今書いてるドラマのカフェバーの名前は「シトリン」。美術さんが「そんなにこだわった名前なら」と、セットの壁にシトリンによく似たガラスをはめ込んで下さるそうだ。楽しみ。こんなささいな遊び心を勝手にシナリオに入れられるのはこの仕事の楽しいところか。

遊び心を入れるのは楽しいが執筆は苦しい……。この三連休もヨメのツトメは完璧に放棄して引きこもり。もうなんて思われようがかまわないから……。

2004/09/19

ジョリーン

本屋に行ったら往年のヒット曲が流れていて動けなくなった。一度聞いたら耳から離れないその曲は……「Jolene」
ジョリ~ン、ジョリ~ン、ジョリン、ジョリ~~~ン♪と連呼するアレ。知ってる人は相当なおトシだと思いますが。
今調べてみたらなんと1974年!?そんなに昔だったっけ?幼心にびっくりした覚えはあるが、そんなに前!?歌詞に驚いた記憶があるのだから英語を勉強し始めた以降だとばっかり思ってたんだけど。(注:74年に中学生だったわけじゃありません)
何しろ「ジョリーン……Don’t take my man……」これは衝撃だった。「あたしの男をとらないで」って恋敵の名前を連呼するのである。日本語の歌じゃちょっと考えられない。今日ついつい聞き入っていたところによると、「あなたならどんな男だって選べるじゃない」とも言っていた。全部の歌詞を聞いてたわけじゃないし、そこまでヒアリング能力ないので、わかんないが、なんちゅーめめしい女。そんなんだからフラれるんだよ、といいたくなる。
三角関係の歌はまあ昔の竹内まりあの曲なんかもあったけど、少なくとも恋敵の名前を連呼するなんていうのはなかったはずだ。

仕事の合間に韓国ドラマDVD「真実」を見始める。ううむ。チェ・ジウ主演なんだが、「冬ソナ」とはえらい違い。てんこ盛りのベタな不幸の連続。我慢できずストーリーを解説したサイトを見てしまい、ラストがわかってしまったのだが、とりあえず見よう。そう考えると、やっぱり「冬ソナ」「秋の童話」「夏の香り」のユン・ソクホ監督の4部作中3作はいかに
丁寧につくられているかよくわかる。絵の美しさが別格なんである。

2004/09/17

負け犬のシッポ

独身の友達からメール。「Y子に『子供のいないヒトには絶対わかんないよ』と悪気なく言われた。ああ、私って負け犬だったのね。シッポがたらり」と、携帯メールからの簡潔な一文。要するに、共通の友人(専業主婦二児の母)であるY子に子供の話をしたら、子供のいない人には理論でやり込められた、ということらしい。負け犬だなあと感じるのはこんなときだというのはよーくわかる。でも、なんだか笑ってしまった。「シッポがたらり」の部分に。そうは言われて、自分が負け犬だって自覚させられてもあんまり気にはしてないってことだから。今の自分の立場なんて嘆こうと思えばいくらでも嘆く原因はあるけど(私なんて負け犬のカタマリみたいなもんだ)、要は気の持ちようだ。

コドモのいる女性はえらい。母はえらい。それを否定する気は毛頭ない。私はそれに対しては反論する気は全然ない。どんなにえらそーに語られても、「ごもっとも」と思う。だってどんな仕事より子育てより尊いものなんてないと思うもの。コドモのいる女性独特の傲慢さにいない人、欲しくてもできない人が傷つくっていう話はよく聞く。そこら辺の議論が「負け犬」論争だったりするのでしょう。あの本は読んでないので知らないけど。
でも、幸せかどうかなんて、人と比べて決めるもんじゃない。誰に何を言われても自分がよけりゃ傷つく必要なんてない。

今日も家から一歩も出ずにおシゴト。「そろそろ次のホンがなくて現場が困ってます」というメールがプロデューサーが来て、シッポがたらり。

2004/09/16

クランクイン

14日。ついにやってきてしまったこの日が……。昨日までの静けさとはうって変わって人の出入りが慌ただしくなり、スタジオもスタッフルームも活気を帯びる。前夜からホテルで原稿書いていたが、終わらず、宿題が終わらぬまま始業式を迎えた磯野カツオの気分。時間ギリギリまでスタッフルームの隅っこでパソコンを開く。

午前9時からスタッフ・キャスト数十名くらい?の顔合わせ。といっても、今日出番のない役者さんまでは揃ってなかったが。全員の紹介とご挨拶に続き、ホン読み。いつも思うが、これって儀式なんだろうなあ。一応こんな話ですよーというような。やっぱり会議室でやるのと現場でやるのじゃ全然違うわけだし。5話分のホン読みまでやって終了。

午後から収録開始。衣装に着替えた役者さんが現場に入り、技術スタッフの紹介があってさっそく撮りが始まる。
組まれたセットは5杯(と数えるらしい)ほど。部屋数にしたら6部屋分ぐらい。
これは玄関先の設定のセット。夕暮れのシーンなので柔らかい夕陽がワンちゃんの置物を照らしていた。
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これはセット上方。この暗闇が怖い。人気がなかったヤだろうな、スタジオって。映画「女優霊」がまさにこんな感じだったよな……なんて余計なことを考える。
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しかし……収録ってずっと見てると飽きる。ドライ→カメリハ→本番なんだが、3回で済むわけじゃなくて何度も何度も同じ芝居を繰り返すワケで。演じる人が一番大変なんだけど。つくづく無駄なシーンは書いちゃいかんな、と思う。
ちょっと見学してまたスタッフルームに戻って宿題の続き。夕方にとりあえずアップするものの、2日で2時間ぐらいしか寝てない頭がジンジンしてくる。ざっと直しのポイントだけ打合せして「とっとと帰りやがれ」と言われ、帰京。
新幹線の中で爆睡。
短くて長い2日間の大阪の旅。帰ってきたこれからがいよいよ修羅場である……。

2004/09/14

クランクイン前夜

大阪へ。長い打合せの後、スタッフ・キャストの顔合わせを兼ねたパーティーが催される。まるで打ち上げかと錯覚するような賑やかさ。これから始まるってのに。合コンみたいに席が決まっていて、私たちライターは若手助監督チームと同席。きっと彼らは「チッ、ババアと一緒かよ」と隣の主要キャスト席を見ながら思っていたに違いない。

私がキャスティングをお願いしていた元アイドルのIさんに初めてお会いする。前に書いたドラマに出てもらっていたのに、アホな私は打ち上げの日に韓国旅行を入れてしまい、会えずじまいだったので。あんまりちっちゃくて細くてかわいいのにびっくり。お顔を拝見してから、彼女のヒット曲が頭の中でグルグル回って困っている。

20代の若手の女優さんたちが、主演・助演ともども次々と席に挨拶に来てくれたのにはビックリ。なんという腰の低さ。脇役ではあるが、自分の役柄を深く理解し、解釈して話をしてくれた人も。そうやって素に触れてしまうと、ついついその役をしっかり書き込みたくなるのはいいのか悪いのか。
とにかくこうしてスタッフ・キャストの顔を見てしまうと、イヤでも私がメイワクかけてる人々がはっきりわかるので、たまにはいい刺激なんだと思う。
スタッフの話を聞いていると、「毎日が文化祭」「でもつらい」の連続らしい。でも、少なくとも孤独でないのはちょっとだけうらやましい。

22時過ぎにお開きになり、そのままホテルで直しの原稿書き。途中どうにもこうにも睡魔との闘いに負けた1時間を除き朝まで仕事。例によって顔を上げれば鏡。見たくない……。

2004/09/12

表現

新聞を読む暇がなくて、とうに古新聞と化したのに捨てられない新聞が積み重なっている。「谷金メダル」なんて記事をめくる私の中ではいまだにオリンピックは終わってない。とほほ。そうやって古い新聞をサッと目を通していたら、担当した番組の担当したコーナーへの視聴者の感想発見。「感動した。生きる力がわいてきた」とある。まあ嬉しい。もっともそれは取り上げた取材対象者の女性がすばらしいということなんだが。

彼女は完全に生まれた時から耳が不自由な人だった。母との二人三脚の末、口話(唇を読んで発声し会話する)を学び、さらには舞台女優として、ダンサーとして活躍している人。「聞こえなくてよかった。だって聞こえてたら平凡な人生だったと思うもん」と軽やかに笑っていたインタビューが印象的だった。

ところで、こういういわゆる身体のどこかに“障害”を持っている人を番組で取り上げる時って、実はひそかに私なりにこだわりがある。それは例えば、上記のケースだったら「聾唖」という言葉を使わないこと。そのかわり「聞こえない世界にいる」「音のない世界」とか、そんなふうに表現する。「盲目」だったら「光のない世界」とか。「身体障害者」とかなんか一言で決めつける言葉がイヤなのだ。それをソフトに表現したからといって何が違うというわけでもない。番組サイドにやめてくれと制限されているわけでもない。同じ番組内の他のコーナーで使っていれば、番組としては変わりがない。でも、少なくとも私が台本やナレーションを書く時にはひそかに徹底的に気をつけている。「障害者」「聾唖」「盲目」とか一言で片づけた瞬間に、なんだか妙な烙印を押してるような気がして仕方ないのだ。ちょっとぐらいどこかが不具合だって、それはその人の個性のはずだから。

2004/09/11

ハリウッドの歯

なんか顔がザラザラしていたので、長らくサボっていたエステに行った。そこでエステシャンの先生と話していて聞いたおもしろい話。
先生の弟さんは、ハリウッドで特殊メイクの仕事をしているそうなのだ。2年近く通っていて、今日初めてその話を聞いた……。

弟さんは、もと歯科技工士なのだけど、メイクの仕事をしたくてアメリカに渡ったとのこと。で、今何をしているかというと、ひたすら「歯を作っている」のだそうだ。っていうのは、もちろん特殊メイクの歯のことなのだが。
最新作ではシャーリーズ・セロン(←美しいだけでなく、とってもいいヒトだったとか)の「モンスター」。それから「グリンチ」や「猿の惑星」の特殊メイクの歯もぜ~~んぶ弟さんの作品なのだそうだ。それも何人かで分担しているのではなく、全部一人で、しかも自宅でやっているとのこと。途方もない作業だ……。

というのも、今まで作っていた歯は、特殊メイクの人が作ったものなわけだけど、弟さんは歯科技工士だったから、歯の専門家。彼の作ったものをはめた役者が「百倍違う。ちゃんとセリフがしゃべれる」ということで、他の人には任せられなくなってしまったのだとか。以来、歯を作り続けている。歯から離れたかったのに、結局歯だよ、とはご本人の言葉だそうで。う~ん。センスと才能と技術と努力の賜物なのでしょうが、ハリウッドで頑張ってる日本人の歯って聞くとなんかうれしい。「モンスター」も公開されたら楽しみに「歯」を見に行くことにしよう。

2004/09/10

業界

「業界」っていっても別にいわゆる「ギョーカイ人」という時に使う業界ではなくて。職種ごとの業界という意味で。
プロ野球がなんだかモメてるみたいですね。NHKニュースのトップになってるよ!とびっくり。世の中にプロ野球に興味のある人、アノ業界がどうにかなっちゃうことに喧々諤々の議論をしている人ってどれくらいいるんだろーとふと思ってしまった。私は野球全般がわからないので、別にセ・リーグとパ・リーグが1つになろうが、どことどこが合併しようが、選手がストしようが痛くもかゆくもないんですが……。

ついでにいうなら、古い話で恐縮だけど、オリンピックの野球がなぜ「長嶋ジャパン」だったのかすらよくわかっていなくて……。ナショナルチームになぜ一個人の名前が冠されているのか???なぜちゃんとした監督が立てられなかったの?はてなマークが山ほどついてしまうくらいそのメンタリティがわかんなかったクチで。

でも、世の中には今回みたいにプロ野球業界が揺れると痛かったりかゆかったりする人がいっぱいいるわけだ。もちろん球場でお弁当売ってる人なんか死活問題だろうということぐらいはわかる。
でも、経済に及ぼす影響は小さくはないだろうが、別にプロ野球が衰退しても、日本人の生活にはさほど影響はない。

例えば、テレビドラマは一切やめよう、ということになったとすると、きっと制作会社やら俳優協会やら作家協会やらが大騒ぎになると思う。でも、テレビからドラマが消えてもあんまり困らないとも思う。いや、失業する私は困るけど。(まあそのときは皿洗いでも土方でもやるか)

そう考えると「業界」っていうのは、世の中に本棚に並んでる本のごとくストンストンとあって、抜き出しても別に困らないけど、つながってる人たちがいっぱいいるので、影響はなきにしもあらずなんだな……とつまんないことを考えた。

2004/09/09

雨のシーン

打合せって始まりがヤなもんである。特に原稿を上げて直しの時は。先日のなんぞは被告は私一人で相手はプロデューサー・監督合わせて5人!5人からああでもない、こうでもないと言われるのだ。つくづく胃が丈夫じゃないとやっていけない商売だ。

今回は雨のシーンがある。絶対雨じゃなきゃいけないわけではなかったが、涙を流すヒロインにどうしても雨に打たれてほしかった。ただでさえホンが遅れてンのに、テメエふざけんな!と言われたら直そうと思ってたが、なんとか通過!わーい。って喜ぶほどのことではないが。たしかにただでさえロケは大変なのに、さらに深夜の雨降らしとなったら現場はそれはそれは苦労の連続でしょう。私がパソコンの前で太りながら(!)書いたシーンを再現するために……。

気がつけば夏の前からパソコンの前に座り続け(太り続け)、夏が通り過ぎて行く。なんかちょっともの悲しい。

カレンダーを見て気づいたが今日はケッコン記念日だ。とはいっても何するわけでもない。よくもったね~と言い合っておしまい。もともと私は記念日にも誕生日にもイベントする主義はないので(むかしむかし若い時にはそれなりにはやったが)別にどーってこともなく。ん?よく考えたら、これはヤバいのか?

2004/09/08

「魔羅節」岩井志麻子

「魔羅節」
昨日新大阪の駅の本屋さんで購入し、帰りの新幹線の中で読了。夜の中を走る新幹線の中で読むにはピッタリの一冊。(なんだそりゃ?)この人の作品は「ぼっけえきょうてえ」がツボにハマりまくり、とっても気に入ってしまったのとが最初。その後は読んでなかったけど。この作品は岡山の土俗の中に生きる人々の「性」にまつわる短編集。それがもうどれもこれも妖しくて、この中に描かれる人々の性に「セクシー」という表現は全然当たらない。もっと泥くさくて本能の命ずるままで、そしてそれが死にまつわることが多いのに、とてつもなく「生」のエネルギーに結びついていて。1本1本がとても濃い~ので読み終わる頃にはぐったりする。が、途中で読むのをやめられない。性にまつわる話だからってエッチな動機で開いたりしないように。

そういえば、岩井志麻子さん、週刊誌の見出しによると、オメデタだそうだけどホントかな。韓国、日本、ベトナムに愛人を持つから誰が父親かわからないというステキな一文だったようだけど。たまにテレビや雑誌を通じて見るこの人のキャラも実はかなり好きだったりする。

2004/09/07

西へ

大阪日帰り出張の一日。午前9時、タクシーに飛び乗る。「東京駅まで」というと、大抵の運転手さんは「何時発ですか?」と気にしてくれる。今日は女性の運転手さん。ちょっと運転が乱暴で怖かった。たぶん間に合わせてくれようとしたのだろうけど。9時10分には東京駅に到着。新幹線は9時26分発。そんなに急ぐことなかったのに……。

まずはみどりの窓口で電話予約しておいた指定券を受け取る。といっても長蛇の列には並ばない。販売機にカードを入れれば簡単に発券。ラクチン。カフェオーレを買って新聞を読み終えて目を閉じ、目が覚めたら三島だった。そこら辺から雲行きがあやしくなる。新富士を通過する頃には、先の方が真っ黒で何も見えない。雨雲の中に突入していくのはちょっとした恐怖。が、土砂降りは続かなかった。ちょっと行くと今度はピーカン。が、台風18号はなまやさしいものではなく、全部の新幹線が新大阪止まり。今日は帰れるんだろーかとちょっと不安になる。
到着までに唯川恵著『さよならをするために』を読了。(←自分が恋愛できないのでラブストーリー小説でインスパイアされようとしている)

ニュースではひっきりなしに台風の被害状況を伝えていく。正直、今日の関西行きはこわかった。なにしろ地震と台風の中に突入していくのだから。被害を受けている地域の方には申し訳ないが、大抵の台風は関東地方を避けていく。たぶんこれがいにしえの人が江戸を都に据えた理由の1つなんだろう。まあ地震がきたらイチコロですが。

打合せが18時近くに終わり、「新幹線が止まる前にさっさと帰れ」と追い返される。ドキドキしながら電車に乗る。途中大阪駅では神戸方面の電車がすべてストップしていてすごい人であふれていて、カメラまで来ていた。帰れるのか……不安にかられて新大阪へ。東京方面の新幹線は定刻どおり。ホッ。途中京都あたりは暴風雨だったが、そのうちに強風だけで無事到着。よかった帰れて……。パソコン持っていかなかったから、今日帰れなかったら大変だった。クランク・インまであと一週間……。ひー。

2004/09/06

色気のない日々

打合せまでに全部の原稿を書き終わらせそうにない。だって……正味11日間で30分のシナリオ7本……単に私のアタマが悪いだけでしょーか。だから、かかってきた電話に小さな声で「もしもし……」と出たら、「おや、ねーさん、随分殊勝な声出しはりますなあ。わっはっは」とカントク。このカントクは私よりちょっとばっかし若いことを鼻にかけ、こうしていつも人をババア扱いする。いいけど。締め切り守れないライターに発言権はない……のか?
新幹線に乗るまであと10時間ちょい。さすがに寝ないと打合せ中に頭がしびれてくるので、開き直って寝ることにする。

と、締め切りまでの日数を今指折り数えていてふと気づいた。おそろしい事実に……。大阪から帰ってきてこの2週間弱というもの、私は猫とテイシュの顔しか見てないじゃん!!いいの!?こんなアタシがラブストーリーなんて書いてて!?こんな時に限って占いは「ステキな異性とのトキメキのひとときがあるでしょう。性欲も旺盛」とかある。どこが!?どこが!?こんな渇ききった日々のどこにそんな色気が~~~。

早く脱稿して、ダイエットして、ステキな出会いを求めてどこかへ行きたい……。

こんなんばっかしじゃなくて、顔に毛が生えてない生物に出会いたい……
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2004/09/05

15分刻み

一日中家で仕事をしていると、自分で自分の生活のリズムを律しないと効率も悪くなるし、だらしなくなる。私は特にだらだらしてしまう傾向が強いので、家にいる時は15分刻みでタイマーを鳴らしている。これが傍から見ると鬱陶しいらしいけど、例えば「45分机に向かったから15分休み」とかやらないと、机に向かっていても進まないままだらだらしていて、それでいてパソコンを見続けたままなのでくたびれてしまう……ということになるからだ。もちろん休憩時間になってもすんごく集中できていれば、そのまま続けるし、もしくは「あと○時間でロケに出る」なんてタイムリミットが決まっている時にはその限りではないけど。まあ大抵の締め切りは何時何分まで決まっているわけではないから、この方法がもっともリズムよく仕事が進む。

例えば、掃除なんかもやらないと家の中が汚くなって、そうすると気分がよどんでしまうからやることはやる。でも掃除の時間としてまとめて1時間なんてとれない。だから、休憩時間の15分にできるところまでやる。その15分も5分掃除で10分はビデオといった配分にすることもある。だから、我が家では玄関の真ん中に掃除機が転がってる、なんてことがよくある。なぜならそこで休憩時間が終わったからだ。途中だろうがなんだろうが、決めた時間で動く。この方法だと、休憩を何度かとった後にはいつの間にか掃除は終わってる、というワケ。

あとは時間割。自分でメモをつくって何時に何をしたか書き込んでる。これは単なる自己満足。ずーーっと同じ日々を送っていると、一週間が全部同じ日に感じるから、記録のためでもある。もっともある程度したら捨てちゃうのだが。

……とまあ長丁場の仕事に入った時はこんな感じで毎日を送っているワケだけど、15分生活法(?)ができても、仕事の配分が予定どおりにいくとは全然限らず、こればっかりはどうしようもない。人に迷惑をかけるのが一番ヤなのだけど、進まないもんは進まない。ごめんなさい……。

2004/09/04

言霊

最近恋人と別れた友人が、別れる寸前に言ってた言葉。
「どれだけ言っても言ってもわからないから、自分の中から一番傷つける言葉を探し出してぶつけてる」
彼女はもともとは穏やかな性格なのに、ここ数カ月ですっかりキツくなってしまって、人を切り刻むような言葉を探してまでぶつけるようになってしまった。
それを聞いた時、「ああ、もうこの二人はダメだな」と思った。
言葉って言われた方だけじゃなく、言った本人にも返ってくるもの。人にイヤなことを言えば、自分も傷つく。まさに言霊。彼女は、相手を傷つけようとして自分自身をナイフで切り刻むような日々を過ごしてきたのだ。案の定、もともと患っていた病気がひどく悪化してきたという……。嗚呼。
一日も早くつらい想いは断ち切って、そして同時に楽しかった想い出も忘れて……立ち直ってほしいと思う。

最近無性に海が見たい。好きな色はと聞かれれば、迷いなくブルーと答える。ジャバジャバ泳ぎたいわけではなくてただただあの青さを目にしたい。
これは一昨日の映像の船で沖に出て見た熱海の景色。

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2004/09/03

韓国ドラマ「星に願いを」

DVD全6巻、なんと半年近くかかって全部見終わる。たったの6本なのだけど、「次を早く見たい!」と思わなかったので、ついつい後回しになり、おまけにどうせ字幕だからとダブルウィンドーの反対側で音もつけずに見ていた……という何とも失礼な見方でようやく終了。はあ~疲れた。
一口でいえば、薄幸の少女とスター歌手とシンデレラストーリーの愛の物語……なのだけど、最初は違うストーリーだったとか。ファッションメーカーの御曹司とデザイナー志望のラブストーリーのはずで、歌手は単なる脇役に過ぎなかったはずなのに、歌手役のアン・ジェウクが大ブレイクしてしまったために、主役のチャ・インピョはすっかり影をひそめてしまった。ご愁傷様。明らかに初めはこうしたかった、というストーリーが透けて見えるだけになんともはやって感じで。敵役が思いっきりコミカルになっているところなんかはかなり笑える。まあとにかく2人の男性俳優がすんごいナルシスト入ってて、私なんかはヒエ~っと引いてしまった。突っ込み所は満載なのでかなり楽しく見られる。コテコテが好きな人にはおススメ。

2004/09/02

馬車豚

なかなか会う約束を果たせずにいる友達に「どうしてる?」と聞かれたので、「馬車馬のように働いてるよ」と言ったら、「馬に悪いよ……」と言われた。……確かに。この仕事に入ってから3キロ太った……ああ。だから私はこれからは「馬車豚のように働いている」ということにした。

なんて会話をした直後、DMでいつものごとくやってきたダイエットのススメ。そこにあった言葉。
「女性は3キロ痩せると人生が変わる」
なんでも3キロやせるとウエスト周りが3センチ変わるから、服でいえば1サイズ小さいものが着られる。そうすると同じデザインでもずっとスリムに作られていて、着ていても細く見える。細くスッキリ見えると欲が出る。欲が出るともっと磨こうという気持ちになってどんどんキレイになっていく。キレイになれば自信がついて何事にも前向き・積極的になれる……つまり人生は変わる、ということらしい。
ならば!3キロ太った私の人生はこの後ろ向きかい!? やーだーよー。絶対痩せてやる!3キロ痩せて元に戻り……そっからさらに3キロか……合計6キロ!むむ。馬車豚が馬になるのはいつの日か。

画像がないと寂しいので昔のアルバムより。
熱海のヨットハーバーにて。S先生のクルーザーの上から陸を見る。撮影は今年のお正月。

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2004/09/01

台本考

連続モノのドラマを書いている時には、振り返って大分前にやったシーンを回想として出すことがあります。それが何話の第何シーンにあったのか、それを探すためにすでに印刷台本になったホンをひっくり返すワケですが……今やってるドラマの台本、これがひどい。中身がじゃなくて(中身もなのか!?)……印刷が。今どき活版印刷かよ!?と思うような、ガタガタの印字、おまけにデータ入稿しているにもかかわらず、打ち直しているとかで、誤字脱字があったりして。
私はこれでもモノ書きの端くれ、文章の字遣いやら体裁には自分なりの美学を持っているつもり。特に今回のドラマは余韻を大切にするものだから、「……」とか「──」がやたら多い……なのに!なのに!「──」(2字ダッシュ)の真ん中はつながってないから、まるで長音みたい。絶句する場面での「え──」というのが「え~~~~」に見える。しかも、勝手に2字ダッシュや「……」を全角3文字分とってみたり、句読点が抜けていたり……怒りより悲しくなってくる。過去に数本この枠のドラマは書かせてもらっているが、ちゃんと美しい仕上がりの印刷でできてる台本がほとんどなのに、今回はなぜ……。
私は、シナリオというのは、ライターから監督と役者に対するラブレターだと思っている。いくらそこに書かれている内容が一緒だとしても、ラブレターの清書を頼んだら、きったない鉛筆書きで、しかも誤字脱字だらけで渡されたら、もらった方はどんな想いがするだろう……。
それともこんなこだわりを持っているのは、ライターの私だけなんだろうか……。
印刷屋さんだってプロでしょ、と猛省を促したい。

>A子さま
あなたは和服姿で割烹料理の女将なんぞやっているのは、とっても似合っていると20年前から思ってました。
どーぞそのお料理の腕と色っぽさを生かして、実現してみてね!


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