朝9時。友人から電話。
「今から映画観るんだ。スカラ座で」
朝9時から?夜じゃなく?
聞けば結構な混雑具合だという。
映画『オペラ座の怪人』
ミュージカルの25周年記念公演@ロイヤル・アルバートホール
の映像化。
なるほど。
終わって「よかった~~」と感激の電話。
彼女とは10年以上前に一緒にNY旅行をした時、
ブロードウェイのマチネ公演がとれて一緒に見たのだ。
実は私は「オペラ座の怪人」大好き。
どのくらい好きかっていうと、ダンスにハマっていた時、
タンゴのデモ(発表会)で2回もあの曲を使っちゃったくらい。
しかも違う先生と。
ということは、オリジナルのストーリーが好きなんじゃなくて、
アンドリュー・ロイド=ウェーバーの音楽によるあのミュージカルが
好きなのかもしれない。
劇団四季版も入れると4回くらい観てる。
ガストン・ルルーの原作はいろいろに解釈できるから、映像化された過去の
作品もただのホラーになっているものもあればラブストーリーになっているもの
あり、解釈はさまざま。
その中でもやっぱりウェーバー版が一番キレイにまとまっていると思う。
映画版、ミュージカル版ともにオープニングの演出が好き。
落札したシャンデリアの覆いが解かれた瞬間に、あの音楽!
そして鮮烈な過去が蘇ってくる……あそこは何度観てもゾクゾクする。
そして、お話の中心をラブストーリーにしたことがよかったと思う。
異形の恋として。
身も蓋もない言い方をすれば、頭のいいルックスに難ありのストーカーと
夢見がちな女の子と王子様の三角関係なわけですが。
スターを目指すほどの野心も描かれてないし。
それでも、せつなくて何度観ても泣けちゃうのは、やっぱりあの
怪人に恋人を殺されそうになって「選べ」と言われてからの別れのシーン。
クリスティーヌは純粋だから、怪人がこの顔のせいで自分の性格はこうなった
というけれど、見た目なんて関係ない……と心の奥底をわかったように
キスする。
その瞬間に怪人の中でものすごい変化が起きる、という場面。
純愛というのか。
そして、ひねくれ者の私は思う。
映画でもこの後、クリスティーヌとラウルは幸せに暮らしました、ということが
なんとなく示されているのだけど、本当のとこはどうなの?と。
自分を助けるためかもしれないにしても、その純愛を認めた男にした口づけは
少なくともある意味本物に見えたはず。
このカップルはこの後どうやって生きていったんだろう……
姿は見えなくとも二人の背後にはいつもいつも怪人がいるような
気持ちになってたんじゃないかな。
映画の中ではそれを匂わせるつくりになっていたと思う。
パリのオペラ座を訪れた時、本当にこの地下には湖があって、
あの怪人が住む館があっても不思議じゃない気がした。
(実際あったら湿気がすごいと思うけど)
ちなみに映画では、25周年記念のセレモニーが収録されていて
ウェーバー本人のスピーチと歴代のキャストが登場したとか。
そして、「私の音楽の天使」として紹介されてサラ・ブライトマンが
登場し、まさに彼女のために作曲されたあの曲を歌って全部いいとこ
持っていったそうだ。
いや、でも、サラにはその権利はある、と思う。
どれ。せめてCDでも引っ張り出してみようかな。
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